定義
本指名のお客様が席を離れている間や来店直後など、指名キャストが卓にいない時間をつなぐため、指名を持たない別のキャストが代わりに接客する「つなぎ役」のこと。またその役を担うキャスト自身も指す。お客様を一人にさせず場を盛り上げるのが目的で、役割は大きく二つある。一つは本指名キャストの離席中にお客様が気持ちよく待てるよう場をつなぐ「つなぎ役」、もう一つは本指名キャストと一緒に席につき盛り上げやドリンク作り・取り分け・灰皿交換などの雑務を担う「サポート役」。新人キャストが体験入店後にまず経験するポジションで、本指名を取れるようになるまでの研修・勉強期間という位置づけでもある。
読み・由来
読み:へるぷ
英語の「help(助ける・手伝い)」が語源とされる。本指名を持つキャストを「助ける/補助する」役割であることから、和製英語的に名詞化して「ヘルプ」と呼ぶようになったと考えられる。キャバクラ・ラウンジ・クラブ・ホストクラブで広く共通して使われる。
使い方(例)
黒服「指名が被ったから、◯番卓にヘルプで入って」 / キャスト「新人のうちはヘルプで先輩の接客を覚えるしかないね」
業態による違い
キャバクラ・ラウンジ:本指名キャストが他卓で席を外した「指名被り」時のつなぎ、または複数名来店時の人数調整・盛り上げサポートが典型。新人の研修ポジションとしての色が濃い。ホストクラブ:最初から担当ホストとヘルプの2人で席につくのが一般的で、ヘルプは客の隣ではなく丸椅子などに座ることが多い。担当のいる客がヘルプ役を指名する「ヘルプ指名(ヘル指)」という呼び方もあるが、これは独立した別制度というより、店によっては「場内指名」と同義で運用されることが多い点に注意(ヘル指=場内指名の一種と捉える店が一般的)。その場でヘルプの提案で酒を注文してもらっても、売上は店のルール上たいてい担当ホストにつく。スナック・ガールズバー:席ごとの厳密な指名制が薄いため「ヘルプ」概念はキャバクラほど制度化されておらず、用語自体はキャバ・ラウンジ・クラブ・ホストで最も明確に機能する。
夜レジでの扱い
夜レジでは「ヘルプ」そのものを独立メニューとして持つのではなく、ヘルプ接客の結果として生じる「場内指名」と「本指名がいないフリー卓の按分」をバック計算ロジックで正確に処理する点が、手計算になりがちな一般POS(エアレジ・スマレジ等)との差です。具体的には、(1)ヘルプから生まれた場内指名は『指名バック』として場内バック単価×回数で自動算出、(2)本指名がいないフリー卓のボトルバックは、その卓に着いた場内指名キャスト全員で均等割りし、丸めは最後に1回だけ行う、(3)対応するバックは指名・延長・オーダー(商品)・本指名売上・ボトルの5系統。ヘルプ卓のドリンク等を本指名キャスト側へ寄せるかどうかは店の「付け回し」ルール次第で配分が大きく変わりますが、夜レジは場内・本指名・同伴・フリーといった別バック単価を個別に保持できるため、店舗ごとの内規にそのまま合わせて設定できます。詳しい計算の仕組みは「キャストバック自動計算」機能ページ(/reji/features/cast-back/)に、対応機能の全体像は機能一覧(/reji/features/)に、料金は料金ページ(/reji/pricing/)にまとめています。
相場・注意点
バックの扱いがヘルプ最大の論点。原則としてヘルプについた卓ではドリンクバック等が付かず、お客様がオーダーしたドリンクのバックは、ヘルプが飲んだ酒であっても本指名キャストの売上・バックになることが多い(ヘルプ側の給料は時給のみになりがち)。ただし「ヘルプでもドリンクバックが発生する」運用の店舗もあり、付与可否・売上の付け方は店の付け回しルール次第で店舗差が非常に大きいため断定はできません。なお相場は店舗・地域・商品単価で大きく変わります。目安として、ドリンクバックはグラス系(カクテル・グラスビール等)が1杯あたり100〜300円程度(高めの店で500円前後、または価格の10〜30%)、ボトル・シャンパンは価格の約10〜30%(1万円のボトルなら1,000〜3,000円程度、高額シャンパンではさらに高額)。指名系では場内指名バックが1件500〜1,000円程度、本指名バックが1,000〜2,000円程度が一つの水準で、ドリンクバックと指名バックは計算根拠が異なる別物です(ボトルバックは本指名客のオーダー時のみ付く店が多い)。ヘルプ手当として1回数百〜1,000円程度を別途設ける店もあります。ヘルプ中の共通営業ルール(禁止行為)としては、(1)自分から名刺を渡さない・連絡先を交換しない(客から聞かれても断る)、(2)自分からドリンクをねだらない、(3)本指名キャストのプライベートや不利になる話をしない、(4)過剰なスキンシップをしない、(5)指名客を奪う営業をしない、が挙げられます。例外として、お客様が新しく連れてきた「枝客(えだきゃく)」相手なら営業可で、枝客から「場内指名」をもらえばヘルプにも指名料が入る=将来の本指名・売上につながるチャンスでもあります。
よくある質問
- ヘルプにつくとバックはもらえますか?
- 原則として、ヘルプでついた卓のドリンクバック等は本指名キャストの売上・バックになり、ヘルプ側は時給のみになりがちです。ただし「ヘルプでもドリンクバックが発生する」運用の店もあり、付与可否や売上の付け方は店の付け回しルール次第で店舗差が大きいため一概には言えません。相場の目安は、ドリンクバックがグラス系で1杯100〜300円程度・ボトルやシャンパンで価格の約10〜30%、指名系では場内指名バックが1件500〜1,000円程度です。なお、お客様が連れてきた枝客から場内指名をもらえば、ヘルプにも指名料が入ります。
- ヘルプ中にやってはいけないことは?
- 共通の営業ルールとして、自分から名刺・連絡先を渡す(客に聞かれても断る)、自分からドリンクをねだる、本指名キャストの不利になる話をする、過剰なスキンシップ、指名客を奪う営業、が禁止とされます。ただし枝客への営業は例外的にOKとする店が多いです。
- ヘルプと本指名・場内指名の違いは?
- 本指名は来店前から特定のキャストを指名すること、場内指名は来店後に席についたキャストを気に入って指名することを指します。ヘルプは指名を持たないキャストがつなぎ役・サポート役として一時的に席につく役割で、そのヘルプ卓で気に入られて場内指名(ホストでは『ヘル指』とも)に発展することもあります。
出典(9件)・監修
監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。
- https://citygroup-s.com/column/3/
- https://hon-new.com/cabaretclub-help/
- https://www.pokepara-tainew.jp/4u/job/help-rule/
- https://www.ryuyu.net/rew-you/rules-caveats-caba/
- https://cabazon.jp/faq/caba/honshimei-jounai-douhan-help/
- https://nighbutter.com/help-rule/
- https://chocolat.work/column/service/368/
- https://kyabakura-web.com/hataraku/kyabakura-help/
- https://yoruno.jp/reji/features/cast-back/