GLOSSARY / 水商売用語

付け回しつけまわし

業務・経営用語キャバクラ

黒服・ボーイ(内勤スタッフ)が、来店した客のテーブルにどのキャストを「付ける」か、接客中のキャストをいつ別の卓へ「回す(交代させる)」かを差配する、営業中の中核業務。

定義

黒服・ボーイ(内勤スタッフ)が、来店した客のテーブルにどのキャストを「付ける」か、接客中のキャストをいつ別の卓へ「回す(交代させる)」かを差配する、営業中の中核業務。客の雰囲気・好み・予算と、各キャストのタイプ・出勤状況・売上力を瞬時にマッチングさせ、フロア全体の回転・指名機会・延長を最適化する。

特にフリー客(指名なしの客)に対しては、待機中のキャストを順番に配置していくのが要で、1セット(おおむね50〜60分)の間に1人あたり10〜20分で3〜4人を交代で付け、客が気に入れば場内指名・延長、ひいては次回の本指名につなげる狙いがある。業務そのものだけでなく、それを担当する人(付け回し役)を指すこともあり、店の売上を直接左右するため「黒服の花形業務」「幹部昇進の最重要業務」と位置づけられる。指名が被って卓が重なったキャストを各卓へ調整する、本指名キャストが席を外した際のヘルプを割り当てる、といった調整も付け回しの範囲に含まれる。

読み・由来

読み:つけまわし

「キャストをテーブルに付ける」=付け、「接客中のキャストを別の卓へ回す(交代させる)」=回し、の二つの動作を合わせた業界造語。フリー客のセット時間内に複数キャストを交代で配置することからこの名がついた。

使い方(例)

「フリーのお客様、付け回しで3人目に盛り上げ上手をつけて場内取ろう」「指名被ってるから、こっちの卓は均等に回して。被ってるお客様同士は席を離して」——営業中の黒服の指示。

業態による違い

キャバクラ・ラウンジ・ガールズバー・セクキャバではほぼ同義で、「フリー客×キャストのマッチングと交代」が中心。優先順位の定石(1人目=ルックス/売上上位、2人目=会話力、3人目=盛り上げ役で延長狙い)も共通する。ホストクラブは「永久指名(最初に決めた担当が変わらない)」文化のため新規フリー客への付け回し比重はキャバ系より小さく、むしろ担当が席を外した際のヘルプ配置の差配という色合いが強い。クラブ(高級ラウンジ)では席の格や常連配慮の比重が増す。スナックは小規模・ママ中心で、独立した専門業務としての「付け回し」が成立しないことが多い。

夜レジでの扱い

付け回しは「誰がどの卓に付いたか」を生む工程であり、その記録がバック(歩合)計算の前提になる。とくにフリー卓(本指名がいない卓)では、ボトルやオーダーのバックを特定の担当者に紐付けられないため、付け回しでその卓に付いた場内指名キャスト全員へ配分する処理が必要になる。夜レジ実機のキャストバックは5系統(指名/延長/オーダー商品/本指名売上/ボトル)で、本指名のいないフリー卓のボトルバックは「場内指名キャスト全員で均等割り」し、丸めは最後に1回だけ行って端数ズレを防ぐ。指名・延長・オーダー商品など他系統も付け回し実績に応じて自動配分される。エアレジ・スマレジなど一般POSはこの多系統バック・均等割り・場内/本指名の区別に非対応で手計算になりがちだが、夜レジは付け回し記録からこれを自動計算する。詳しい配分ロジックは機能ページの「キャストバック自動計算」(/reji/features/cast-back/)、機能全体は /reji/features/、料金は /reji/pricing/ を参照。

相場・注意点

交代サイクルの目安は1人あたり10〜20分、1セット(50〜60分)で3〜4人が一般的。優先順位の定石は店ごとに「本指名>場内(延長見込み)>新規場内>フリー客」とされる。提供直後のドリンクを飲み干す前にキャストを移動させない、指名が被る客同士は互いに見えない席に配置する、といったタブーも広く共有されている。付け回しの巧拙が店の月商を大きく左右するとされ、近年はアナログのボード管理からPOS/DXによる卓・キャスト稼働の可視化への移行が説かれている。なお交代時間や優先順位の具体数値は店舗・系列ごとに差が大きく、本項の数値は複数記事で頻出する目安。

よくある質問

付け回しと席回しは違うものですか?
ほぼ同義で使われます。どちらも黒服が客の卓にキャストを配置し、タイミングを見て別の卓へ交代させる差配業務を指します。店によって呼び方が異なるだけで、内容は変わりません。
フリー客には何人くらいのキャストを付けるのですか?
1セット(おおむね50〜60分)の間に、1人あたり10〜20分で3〜4人を交代で付けるのが一般的です。客が気に入れば場内指名・延長、次回の本指名へとつなげる狙いがあります。
なぜ付け回しは黒服の花形業務と言われるのですか?
客の好みとキャストのタイプを瞬時にマッチングさせ、フロアの回転・指名・延長を最適化する判断が、店の売上を直接左右するためです。ホール業務とキャスト管理の両方に習熟が要る業務で、幹部昇進の最重要ポイントとされます。
出典(9件)・監修

監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。

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