GLOSSARY / 水商売用語

延長バックえんちょうバック

業務・経営用語キャバクラ

お客様が基本のセット時間(60分・90分など)を超えて滞在を「延長」したときに、その卓を担当する指名キャストの給与へ上乗せされるバック(歩合・インセンティブ)のこと。

定義

お客様が基本のセット時間(60分・90分など)を超えて滞在を「延長」したときに、その卓を担当する指名キャストの給与へ上乗せされるバック(歩合・インセンティブ)のこと。時給とは別枠で、原則として自分の指名客が延長してくれた場合に、延長1回(1セット延長)ごとに加算される成果報酬です。給与は「時給+各種バック−費用天引き」で構成され、延長バックはその変動要素の一つにあたります。相場は1セット延長あたり1,000〜2,000円程度(本指名バックと同額に設定する店が多い)で、ハーフ延長(通常の半分の延長)ではバックも減額、場内指名には延長バックを付けない店もあるなど、扱いは店舗ごとに差が大きいのが実情です。なお「延長中も延長バックという独立項目は設けず、延長している間ずっと指名料・ドリンク・ボトルなど各種バックが継続発生する」形をとる店もあり、その場合は実質的な延長分の報酬がそれら個別バックの継続として現れます。

読み・由来

読み:えんちょうバック

「延長」(セット時間を過ぎても帰らず追加料金を払って滞在を延ばす店舗運用)と「バック」(売上・成果に応じてキャストへ還元されるインセンティブを指す和製業界用語)の複合語。指名バック・同伴バックなど「バック」の一種で、その延長版が延長バックにあたります。延長の確認は、1セット終了の5〜10分ほど前にボーイ(黒服)が客席で「延長されますか」と尋ねる延長交渉が運用上の定石で、ここで延長が決まると追加料金が発生し、その延長分が指名キャストに還元される報酬として呼ばれるようになったものとみられます。「延長バック」と「延長指名バック」はほぼ同義で使われますが、延長という行為に対するバックか、延長で指名が継続することへのバックか、厳密な区別は店舗ごとにブレます。

使い方(例)

「今日のお客さん、フル延長してくれたから延長バックついたよ」

「ハーフ延長だと延長バック半額になっちゃう店なんだよね」

「場内のお客さんが延長すると、うちは自動で本指名扱いになって延長バックもつくよ」

業態による違い

キャバクラ・ラウンジ・スナック・ガールズバーなど「セット時間制+指名制」を採る業態で広く使われ、とくにキャバクラ/ラウンジでは「延長指名バック」として制度化されているのが一般的。設計は大きく二系統に分かれ、(1)延長という行為そのものに固定額バック(1セット1,000〜2,000円・本指名バック同等が多い)を設ける店と、(2)延長料金自体にはバックを設けず、延長している間も指名料・ドリンク・ボトルの各種バックが継続発生する形の店があり、後者では実質的な延長報酬が個別バックの継続として現れます。ハーフ延長はバック減額、場内指名は延長バックを付けない、延長時間が長いほどバック率が上がる、といった追加ルールも店ごとに見られます。ホストクラブでは延長単位のバックより、卓の小計売上を歩合(本指名は小計折半など)で還元する体系が中心で、延長分も小計に含めて歩合計算するのが一般的。風俗業界でも「延長バック」の語は使われますが、こちらは時間制プレイの延長料金に対するバック率(例:延長料金の一定割合)を指し、キャバ系のセット制とは仕組みが異なります。

夜レジでの扱い

夜レジ(水商売特化POS)では、延長バックをキャストバックの代表的なバック種別の一つとして自動計算します。夜レジはバック種別を“何種類でも”自由に設計できるルールエンジンで、指名/延長/オーダー(商品)/本指名売上/ボトルなどを組み合わせられるため、「延長バック」も店舗ルールに合わせて単価・ポイントを設定できます。会計を確定(伝票クローズ)すると、①指名・延長・商品バック → ②本指名売上の集計 → ③本指名売上バック・ボトルバックの3フェーズで、その卓の全キャスト分が一括計算され、延長分の加算もこの①の段階で自動反映されます。延長を1回追加するごとに延長バックを加算する/ハーフ延長は単価を半額にする/場内指名には延長バックを付けない/延長で場内が本指名扱いに切り替わる、といった店舗ごとの運用も、バック種別マスタの設計で再現可能です。延長を伝票に追加し忘れると追加料金もバックも発生しないため、延長確認・伝票反映の運用までセットで効いてきます。エアレジ・スマレジなど一般POSは商品会計が前提で、延長という時間単位の料金やそれに紐づくバックの自動集計に非対応のため、延長バックの計算は手作業になりがちです。仕組みの詳細は機能ページ「キャストバック自動計算」(/reji/features/cast-back/)に、料金は「料金プラン」(/reji/pricing/)に、対応機能の全体像は「機能一覧」(/reji/features/)にまとめています。

相場・注意点

相場金額(1セット延長で数百円〜2,000円、ハーフ延長は減額など)は、夜職求人媒体・店舗向け業者ブログ・業界解説サイトといった二次情報が中心で、地域(歌舞伎町など)・店格・年代によって大きく振れます。一次的な公的統計や法令上の定義は存在せず、本稿の数値はあくまで目安レンジです。延長バックを独立項目として設けるか、延長中の各種バック継続で代替するか、場内指名に延長バックを付けるかは店舗・POS設計しだいで、求人広告のバック条件は好条件のみを抜き出している場合もあるため、延長・ハーフ延長・場内の扱いは契約前に確認するのが安全です。なお一般論として、キャストへのバックは賃金性をもつ場合があり最低賃金や賃金全額払い(労働基準法24条)が関わりうるほか、延長確認を行わずに料金が発生したケースでは説明義務をめぐる消費者トラブルになりうるとの指摘もありますが、延長バックそのものに固有の確立した判例・行政解釈は今回の調査範囲では確認できませんでした。具体的な労務・契約・料金トラブルは専門家への確認をおすすめします。

よくある質問

延長バックの相場はいくらですか?
目安として1セット延長あたり1,000〜2,000円程度で、本指名バックと同額に設定する店が多いです。ハーフ延長ではバックも半額前後に減額され、場内指名には延長バックを付けない店もあります。地域・店格・店舗ルールで大きく振れるため、あくまで目安レンジと考えてください。
延長バックと延長料金は何が違いますか?
延長料金はお客様が追加で支払う「料金」で、延長バックはその延長に対してキャストの給与へ上乗せされる「報酬(歩合)」です。延長料金が店舗の売上、延長バックがキャストの取り分、という関係になります。店によっては延長バックという独立項目を設けず、延長中も指名料・ドリンク・ボトルなど各種バックが継続発生する形で報酬を出すこともあります。
場内指名のお客さんが延長しても延長バックはつきますか?
店舗ルールしだいです。場内指名には延長バックを付けない店もあれば、場内のお客様が延長したタイミングで本指名扱いに切り替わり、延長バックも付くようにしている店もあります。延長・場内の扱いは店ごとに差が大きいので、自店のシステムを確認してください。
出典(8件)・監修

監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。

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