GLOSSARY / 水商売用語

本指名売上バックほんしめいうりあげバック

業務・経営用語キャバクラ

本指名を受けたキャストに対し、その担当卓(本指名席)の会計金額を基準に、一定の率(%)を歩合として還元する給与システム。

定義

本指名を受けたキャストに対し、その担当卓(本指名席)の会計金額を基準に、一定の率(%)を歩合として還元する給与システム。指名1本あたり固定額を支払う「本指名バック(固定額型)」とは異なり、卓の売上総額に連動して金額が変動するのが特徴で、高額なボトルが入るほどバック額が跳ね上がるため、客単価の高い太客を持つキャストほど有利になる。一般には「売上バック」「小計バック」とも呼ばれ、税やサービス料を除いた飲食代(小計)に対して還元する形が最も多いが、合計(税・サービス料込み総額)や利益(粗利)を基準にする店もある。相場は売上(小計)の3〜15%、10〜20%などソースにより幅があり、力のあるキャストには固定時給なしで売上の40〜50%を還元する「完全売上制(フルコミッション)」を組む例もある。なお同じ「本指名の売上」を基準にしても、時給そのものを変動させる方式は「本指名売上スライド(売上スライド制)」と呼ばれ、歩合として別建てで支給する本指名売上バックとは区別される。夜レジ(水商売特化POS)では、キャストバック5系統(指名/延長/オーダー〈商品〉/本指名売上/ボトル)の一つとして、会計確定と同時に自動計算される項目に位置づけられる。

読み・由来

読み:ほんしめいうりあげバック

「本指名(来店前にお目当てのキャストを指名する=場外指名・A指名)」+「売上(卓の会計金額)」+「バック(時給とは別に発生するインセンティブ=歩合)」を組み合わせた業界呼称。キャバクラ・ラウンジ・クラブなど水商売の給与が「時給+各種バック−天引き」を基本構造とするなかで、固定額型バック(指名1本いくら)に対して売上連動型の還元を区別する呼び方として用いられる。業界全体では「売上バック」「小計バック」のほうが一般的で、「本指名売上バック」は本指名席の売上が対象であることを明示した呼称。とくに「本指名売上バック」という表記は夜レジ(yoruno.jp)の用語整理に依拠する面が強く、複数の一般情報源で説明される「売上バック=本指名席の売上に対する数%の還元」と実質的に同一概念だが、まったく同じ語が全国で統一的に定着しているわけではない。相場や慣習の記述は店舗向け業者ブログ・求人媒体・税理士記事などの二次情報が中心で、公的・学術的な定義出典ではない。

使い方(例)

「うちは本指名売上バックを小計の10%で設定してるから、太客を持ってる子ほど月給が伸びるよ」。

「会計確定と同時に夜レジが本指名売上バックを自動計算してくれるから、締めの給与計算がだいぶ楽になった」。

「売上バックの基準を“合計”にするか“小計”にするかでバック額が変わるから、契約のときに明確にしておこう」。

業態による違い

本指名制と担当卓の概念がある業態で広く使われる。高級クラブ・ラウンジでは太客の売上が大きいため売上連動バック(小計バック)の比重が高く、フルコミッション(完全売上制)に近い形でNo.1クラスのキャストに売上の40〜50%を還元する例もある。一方、大衆店・安キャバでは固定額型の本指名バック(1本500〜2,000円程度)が中心で、売上バック自体を設定していない店も多い。ホストクラブでも「小計バック(小計折半)」として売上の数十%を還元する慣行があり、業態を越えて使われる概念。スナックは席が固定的でないケースが多く、本指名売上バックを採用しない店も目立つ。総じて、客単価が高く太客文化の強い業態ほど売上連動の比重が高くなり、客単価が低い業態ほど固定額型や無設定に寄る傾向がある。

夜レジでの扱い

夜レジ(水商売特化POS)では、本指名売上バックはキャストバック5系統(指名/延長/オーダー〈商品〉/本指名売上/ボトル)の一つとして自動計算されます。会計を確定(伝票クローズ)すると、①指名・延長・商品バック → ②本指名売上の集計 → ③本指名売上バック・ボトルバックの順で、卓の全キャスト分が一括計算されます。本指名売上バックは「卓の売上をどう数えるか」で集計基準が店舗ごとに分かれる論点があり、(1)小計(税・サービス料を除いた飲食代=最も一般的)、(2)合計(税・サービス料込み総額)、(3)利益(粗利ベース)、(4)特定項目除外(例:ボトルやフードを小計から除外)など、店舗ルールに応じた設定が必要です。手計算では締め作業でミスや揉め事が起きやすい部分ですが、夜レジなら基準設定どおりに自動仕分け・給与明細の自動生成までつながるため、効率化と公平性の両立に役立ちます。エアレジ・スマレジなど一般POSは商品会計が前提で、本指名席の売上集計やバックの自動仕分けに非対応のため、こうした計算は手作業になりがちです。仕組みの詳細は機能ページ「キャストバック自動計算」(/reji/features/cast-back/)、料金は「料金プラン」(/reji/pricing/)、対応機能の全体像は「機能一覧」(/reji/features/)にまとめています。

相場・注意点

相場は売上(小計)の3〜15%、10%前後が目安とされますが、10〜20%とする情報もあり、店舗ランク・地域・契約形態によって大きく変動します。完全売上制(フルコミッション)では40〜50%の例もありますが、その場合は固定時給がなく、指名席の売上が0円なら給与も0円になり得る点に注意が必要です。集計基準(小計/合計/利益)や対象項目によって同じ率でも支給額が変わるため、雇用・業務委託契約の段階で「何を基準に何%か」を明確にしておくのが安全です。 【法的論点】(1)賃金全額払いの原則(労基法24条)—バックや天引き(厚生費・ヘアメイク代・送り代・ドレス代・罰金など)の運用次第で違法と判断され得ます。(2)最低賃金法—バックや天引きの結果、実効時給が最低賃金を下回ると違法となり得ます。(3)キャストが「労働者」と認められる実態(指揮命令・シフト管理など)があるかで、労働法の保護の適用が変わります。風営法は営業許可・時間規制が中心で、給与やバックを直接規定するものではありません。個別の運用が適法かは事案により異なるため、労基署や弁護士・社労士など専門家への確認が望ましいです。

よくある質問

本指名売上バックと(固定額の)本指名バックは何が違いますか?
本指名バック(固定額型)は指名1本あたり○○円という決まった額が付くのに対し、本指名売上バックは担当卓の会計金額に率(%)を掛けて算出するため、卓の売上総額に連動して金額が変わります。高額なボトルが入るほどバック額が伸びるので、客単価の高い太客を持つキャストほど有利になるのが特徴です。
本指名売上バックの相場は何%くらいですか?
目安として売上(小計)の3〜15%、おおむね10%前後とされますが、10〜20%とする情報もあります。力のあるキャストには固定時給なしで売上の40〜50%を還元する完全売上制(フルコミッション)の例もあります。店舗ランク・地域・契約形態で大きく振れるため、あくまで目安レンジと考えてください。
売上バックの基準は『小計』と『合計』のどちらですか?
税やサービス料を除いた飲食代(小計)を基準にする形が最も一般的ですが、税・サービス料込みの合計や、粗利(利益)を基準にする店もあります。同じ率でも基準が違うとバック額が変わるため、契約時にどれを基準とするかを確認しておくのが安全です。
出典(9件)・監修

監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。

水商売の現場を、夜レジで。

指名・バック・会計・給与まで水商売専用に自動化。月額29,800円・初期0円。