定義
水商売・ナイトワークの給与支払いサイクルの一つで、その日に働いた分の報酬(またはその一部)を勤務終了時に現金で受け取れる制度。週払い・月払いと並ぶ代表的な支払い方式で、即金性が高く急な出費に対応しやすいことから、キャストに人気がある。多くの店では当日支給額に上限(1日5,000〜10,000円程度が相場)が設けられ、超過分や残額は給料日にまとめて支払われる。なお求人用語としての「日払い」は本来「賃金計算の締め切り単位が1日であること」を指し、必ずしも「その日のうちに全額もらえる」ことを保証する言葉ではないため、即金が必要なら「即日払い」を確認するのが確実。夜の現場では実質的に給料の前借り(前払い)として運用されることが多く、稼いだ額(時給+バック)を当日に全額受け取れる仕組みは「全額日払い」、業界では略して「全日(ぜんひ/ぜんにち)」と呼ばれる。
読み・由来
読み:ひばらい
「日払い(ひばらい)」は「1日単位で賃金を払う」という一般語で、夜職特有の造語ではない。一般の日雇い・短期バイト分野でも広く使われる支払い区分(日払い/週払い/月払い)の一つ。水商売業界では即金性が重視されるため、これに加えて「全額日払い=全日(ぜんひ)」という業界スラングが派生した。求人広告では「賃金計算が1日単位」という意味で使われることも多く、「即日払い(その日のうちに支給)」とは厳密には区別される。
使い方(例)
「このお店、日払いできますか?」「体入の日は全額日払い、本入店後は1日1万円まで日払いOKです」/「全日(ぜんひ)のお店だから、その日稼いだ分は全部その日にもらえるよ」/「日払いを毎日やってると給料日に天引きされてがっくりくるから、ほどほどにね」
業態による違い
即金性は同じでも、当日精算のしやすさと上限額が業態で変わる。キャバクラ=一部日払い(上限1万円目安)が主流で、体入は全額日払い・退勤時手渡し。売上計算が複雑なため精算にやや時間がかかる。ラウンジ・クラブ(特に六本木・西麻布の会員制)=全額日払い、または翌出勤日に全額支給が主流で、体入は1日8,000〜20,000円と高単価。ガールズバー=時給制でシンプルなため当日手渡しがスムーズ。スナック=地域差が大きく時給1,000〜2,000円、日払い運用は店次第。ホスト=一部日払い(5,000〜10,000円)と全額日払い「全日(ぜんにち)」があるが、事務的制約や飛び防止で上限を設ける店が多い。体入(体験入店)は全業態共通で全額当日支給が業界の通例。
夜レジでの扱い
夜レジ(水商売特化POS)は給与計算エンジンを内蔵しており、日払いに必要な「その日の支給額」を正確に出すのに向いている。日払いの当日支給額は本来「時給+各種バック−源泉等の控除」で決まるが、夜職の給与はこの一つひとつが複雑で、手計算だとミスや精算待ちの原因になりやすい。夜レジはここを自動化する。具体的には、スライド時給=max(本指名売上ベース時給, ポイントベース時給, 保証時給)を採り、月は労働時間で加重平均。キャストバックは5系統(指名・延長・オーダー(商品)・本指名売上・ボトル)で計算し、本指名キャストがいないフリー卓のボトルバックは場内指名キャスト全員で均等割り、丸めは最後に1回だけ行って誤差を防ぐ。さらにホステス源泉徴収(計算期間の日数を控除して算出・日数の数え方は最高裁判例ベース)まで自動計算し、報酬明細書PDFを出力できる。売掛は売掛管理機能で「当日現金」と分けてキャスト別残高・回収予定を一元管理できるため、日払いで現金が動く店でも帳簿が崩れにくい。一般POS(エアレジ・スマレジ)はスライド時給・バック5系統・ホステス源泉といった夜職特有の計算に非対応で、日払い時に手計算になりがち。計算ロジックの詳細は機能ページ「キャストバック自動計算」(/reji/features/cast-back/)、搭載プランは料金ページ(/reji/pricing/)、機能全体は機能一覧(/reji/features/)で確認できる。※夜レジは当日支給額を正確に算出する給与計算機能で日払い運用を支援するもので、「日払い」専用ボタン等のUIの有無は本記事では未確認。
相場・注意点
相場・実務感:日払いの当日支給額は1日5,000〜10,000円が相場で、店が上限を設けるのが一般的(指名を取ると上限を上げる店もある)。完全日払い(全額日払い)を常設する店は少数で、理由はキャストが「飛ぶ(バックレて辞める)」リスクの回避のため。一方、体験入店(体入)日は業態を問わず全額日払い・現金手渡しが業界慣行。日払い額から事務手数料が数百円差し引かれる場合もある。法務面では、月1回以上の定期払い(労基法24条)を満たしたうえで、働いた分を前倒し支給する運用は合法だが、本人同意のない控除は違法。源泉徴収は支払い方法(日払い/週払い/月払い)に関わらず必須で、日払いの場合は支払いの都度、日額表に基づき税額を計算する必要がある(手渡し・現金でも省略不可)。なお源泉の非課税ライン(日額)は適用区分(甲欄/乙欄/丙欄)や税制改正で変わるため、実額は最新の国税庁日額表や税理士に確認するのが確実。相場値はいずれも業界解説サイト等による目安で、一次統計ではないため店舗ごとに要確認。
よくある質問
- 「日払い」と「即日払い」「全日(ぜんひ)」は何が違いますか?
- 「日払い」は本来「賃金計算の締め切りが1日単位」という求人用語で、必ずしも当日に全額もらえることを保証しません。実際の支給がその日のうちに行われるかは店の就業規則しだいなので、即金が必要なら「即日払い」かどうかを確認するのが確実です。稼いだ額(時給+バック)を当日に全額受け取れる仕組みは「全額日払い」、業界では略して「全日(ぜんひ/ぜんにち)」と呼びます。
- 日払いの当日支給額に上限はありますか?
- 多くの店で1日5,000〜10,000円程度の上限が設けられ、超過分や残額は給料日にまとめて支払われます。これはキャストが「飛ぶ(バックレて辞める)」リスクを店側が抑えるためで、指名を取ると上限を上げる店もあります。なお体験入店(体入)の日は、業態を問わず全額日払い・現金手渡しが業界の通例です。
- 現金手渡しの日払いでも源泉徴収は必要ですか?
- 必要です。源泉徴収は支払い方法(日払い・週払い・月払い)や手渡し・現金かどうかに関わらず必須で、日払いの場合は支払いの都度、日額表に基づいて税額を計算します。夜レジはホステス源泉を含む控除まで自動計算し報酬明細書PDFを出せるため、日払いの当日支給額(時給+バック−控除)を正確に出すのに向いています。
出典(15件)・監修
監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。
- https://kaiser-syoukai.com/2025/11/26/cabakura-payday-system/
- https://cabazon.jp/blog/caba/jikyu-kyuryo-soba/
- https://www.warau.jp/style/article/daily-payment/
- https://lulinecast.jp/magazine/40471
- https://cabacrown.net/colum/archives/work/72/
- https://hostle.jp/feature/id/180.html
- https://lounge-tapioca.com/info/2347/
- https://yorucareer.com/tainyu-column/tainyu-tewatashi/
- https://morework.co.jp/info2/5523/
- https://lab.parque.io/details/daily-payment-rules
- https://nightwork-recommend.jp/cabaretclub/column/655/
- https://thirdlounge.jp/about-salary/
- https://yoruno.jp/reji/features/
- https://yoruno.jp/reji/features/cast-back/
- https://yoruno.jp/reji/pricing/