GLOSSARY / 水商売用語

ボトルキープぼとるきーぷ

業務・経営用語バー

客がウイスキーや焼酎などの酒類をボトル単位で購入し、飲み切れなかった分に名札やタグを付けて店に預け、次回以降はボトル代なしで(セット料金や氷代・割り材代だけで)飲めるようにする、日本独自の飲食店サービス。

定義

客がウイスキーや焼酎などの酒類をボトル単位で購入し、飲み切れなかった分に名札やタグを付けて店に預け、次回以降はボトル代なしで(セット料金や氷代・割り材代だけで)飲めるようにする、日本独自の飲食店サービス。バー・スナック・キャバクラ・クラブ・ラウンジ・居酒屋などで広く使われる。水商売の現場では「ボトルを入れる」こと自体が常連客の証として扱われ、来店動機づけと客単価の安定につながる仕組みでもある。ボトルには所有者の名前・専用タグ・棚番号が付き、本人(または許可した同伴者)だけが使える個人専用の扱いになる。料金はボトル代に加え、チャージ(席料)や氷代・割り材代が別途かかる店もあるが、一度入れれば空になるまでボトル代は再びかからないのが基本。対象は常温保存できる蒸留酒(ウイスキー・焼酎・ブランデー)が中心で、抜栓後に風味が落ちる炭酸入り・シャンパン・ワインはキープ不可とする店が多い。

読み・由来

読み:ぼとるきーぷ

日本発祥のサービスで、海外ではほとんど見られず外国人に驚かれる制度とされる。Wikipediaによれば大和実業(現・ダイワエクシード)が1957年に大阪市の洋酒喫茶「BEBE」で導入したのが起源で、初期は客が持参したボトルを店が保管する方式だった(一次史料での裏取りは未確認)。蒸留酒をショット単位で売ると都度の提供・洗浄の手間で割高になる一方、ボトルで買って飲み残しを持ち帰る形は酒販=酒税法に抵触するリスクがあるため、「店が預かって店内で提供する」形に落ち着いた経緯がある。

使い方(例)

キャスト「角(かく)、ボトルでキープしときますね。次回はセット料金だけで飲めますよ」/ 店「お客様のボトル、保管期限が今月末までですが、いかがされますか?」

業態による違い

保管期限に業態差がある。居酒屋・バーは概ね3〜6ヶ月、スナックは6〜12ヶ月とする店もある一方、キャバクラ・ラウンジ・クラブは1〜3ヶ月とやや短め(リーズナブル店で1ヶ月程度、ミドルで2〜3ヶ月、高級店や特別ボトルは半年以上)。ホテルバーでは1年預かる例もある。回転や客層が異なるためで、キャバクラ等は来店頻度を促す意図、バー・スナックは常連の長期保持を意識した期間設定になりやすい。価格帯も業態でばらつき、居酒屋は2,000円〜、スナック・バーは5,000円〜、キャバクラは数千円〜数万円(低価格帯〜1万円程度の鏡月・いいちこ・黒霧島・シーバスリーガル等、中価格帯15,000〜30,000円、高級ボトルは30,000円〜数十万円)が目安。

夜レジでの扱い

夜レジでは、ボトルキープを「配置(場所)・期限・残量」で管理し、会計・売上・キャストバックと連動させる。ボトルの消費がそのまま会計に反映されるため、預かり管理から売上計上までを一気通貫で扱える。これは水商売の現場課題に直結する。エアレジ・スマレジなどの一般POSは「商品×点数の会計」が前提で、誰の・どこに・いつまで・どれだけ残っているかというボトルキープの個別管理や、ボトルに紐づくバック計算には標準対応しておらず、台帳や手作業になりがちだからだ。夜レジのキャストバックは指名/延長/オーダー商品/本指名売上/ボトルの5系統あり、その1つが「ボトルバック」。本指名がいないフリー卓のボトルバックは、その卓に付いた場内指名キャスト全員で均等割りし、丸めは最後に1回だけ行って端数処理の一貫性を担保する。預かり管理(場所・期限)とボトル売上のバック分配までをまとめて扱える点が一般POSとの差別化要素になる。ボトルバックの分配ロジックは「キャストバック」の詳細ページ(/reji/features/cast-back/)、ボトルキープを含む機能全体は機能一覧(/reji/features/)、料金プランは料金ページ(/reji/pricing/)で確認できる。

相場・注意点

相場は地域・店格・銘柄で大きく変わる目安であり、水商売店では市販価格の概ね3〜5倍(出典により2〜5倍と幅がある)でボトル提供されることが多い。バーのウイスキーは1本約3,000〜12,000円台が目安。料金はボトル代に加えチャージ・氷代・割り材代が別途かかる場合がある。酒税法上の注意点として、ボトルを売って客が持ち帰る形は「酒類の販売(酒販)」にあたり酒税法に抵触するリスクがあるため、店が保管し店内で「提供」する形で運用される。このためキープしたボトルの持ち帰りは禁止されている。期限切れ後は処分・廃棄が原則だが、客とのトラブルを避けるため、品質に問題がなければすぐ捨てず一定期間様子を見たり連絡を入れたりする運用の店も多い。なお「導入店約2万店舗」という数字はバー系コラム1件の記載で出所が不明確。

よくある質問

キープしたボトルは持ち帰れますか?
原則できません。ボトルを売って客が持ち帰る形は酒類の販売(酒販)にあたり酒税法に抵触するリスクがあるため、店が保管し店内で提供する形で運用されています。このため持ち帰りは禁止されているのが一般的です。
ボトルキープの保管期限はどれくらいですか?
店や業態によります。居酒屋・バーは概ね3〜6ヶ月、スナックは6〜12ヶ月とする店もある一方、キャバクラ・ラウンジ・クラブは1〜3ヶ月とやや短めです。ホテルバーでは1年預かる例もあります。期限切れ後は廃棄が原則ですが、トラブル回避のため猶予や連絡を行う店も多くあります。
どんなお酒でもキープできますか?
常温保存できる蒸留酒(ウイスキー・焼酎・ブランデー)が中心です。抜栓後に風味が落ちる炭酸入りのものやシャンパン・ワインはキープ不可とする店が多いです。
出典(9件)・監修

監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。

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