定義
客がキャスト(ホステス/ホスト)のために注文して奢るドリンクのこと。客自身の飲み放題やハウスボトルとは別会計の有料メニューで、注文されるとその分が客の会計に加算される。多くの店ではキャストが自分でアルコール/ソフトドリンクを選べ、無理に飲む必要はないとされる。キャストドリンクが1杯入るごとに売上の一部がキャストの給与に上乗せされる「ドリンクバック」の対象になり、歩合制インセンティブの中核となる。広義には客がキャストに奢るお酒全般を指すが、狭義ではカクテル・グラスワイン・グラスシャンパンなどの「グラスドリンク」を指し、ワインボトルやシャンパンボトルは「ボトル/シャンパン」として別カテゴリで扱われることが多い。
読み・由来
読み:きゃすとどりんく
「キャスト(cast=接客スタッフ)」+「ドリンク(drink)」の和製英語的な複合語とされる。客が飲むドリンクやハウスボトルと区別して、キャスト用の有料ドリンクを指すために使われる業界語。女性キャスト中心の店では同義で「レディースドリンク」とも呼ばれる。語源・初出を示す一次資料は確認できる範囲では見当たらず、業界内で自然発生的に定着した呼称とみられる。
使い方(例)
「今日キャストドリンク10杯ももらえた、バックだけで結構稼げたよ」「ハウスボトルは飲み放題でも、キャストドリンクは別料金でお会計に入るからね」
業態による違い
キャストドリンク自体の単価は概ね1杯1,000円前後(高級店ではカクテル・ワイン・シャンパンで細分化)とされる。これに対するドリンクバック(キャストの取り分)の相場は業態・店格・地域で大きく変動し、固定額方式か割合方式かでも幅が出る。キャバクラは1杯100〜500円前後(高還元店で500〜1,000円)またはドリンク価格の10〜30%が目安で、店格・地域で大きく変動する。ラウンジは1杯100〜500円前後(会員制で高め、平均700円前後とする求人媒体もある)。ガールズバーは小計の10〜30%(歩合中心)。クラブは1杯300〜500円前後。スナックはグラスドリンクのバックが1杯100〜200円前後の固定額・低めの傾向とされるが、店により売上の10〜30%や1杯300〜1,000円固定の例もあり一概には言えない。なお「小計5%」という数値はスナックのシャンパン(ボトル)バック率の目安として挙げられるもので、グラスのドリンクバック率とは別物である点に注意(出典の混同が起きやすい)。ホストクラブでは「キャストドリンク」という語自体はキャバ系ほど定着しておらず、シャンパンコール/シャンパンタワー(数万〜数十万円のシャンパンを応援として注文)が売上・パフォーマンスの花形で、総売上バック(税サ込み総額×歩合)が用いられることもある。バック方式には①固定金額方式(1杯◯円)②段階式ボーナス方式(累計杯数で単価上昇)③売上割合方式(売上の10〜30%)があり、グラスのキャストドリンクは①②、シャンパン・ボトルは③が多いとされる。また、本指名でなくても(フリー・場内でも)1杯ごとにバックが付くとする店が多いのがグラスのキャストドリンクの特徴とされ、本指名客の分のみにバックを付ける店が多いボトル/シャンパンバックとの違いとして語られるが、発生条件は店舗により異なり一般化はできない。
夜レジでの扱い
夜レジの売上管理では、キャストドリンクがドリンクバック計算の主要トリガーになる。固定額・段階式・売上割合の各方式、本指名/場内/フリーによるバック有無の出し分け、グラスドリンクとボトル/シャンパンのバック区分、杯数カウントと月次の給与反映を扱えるかが実務上の要点になる。
相場・注意点
単価相場は1杯1,000円前後、グラスのドリンクバック相場は1杯100〜500円(高単価で1,000円超)が目安だが、地域・店舗ランク・時期で大きく変動する。出典は夜職求人・店舗運営メディアやブログが中心で、いずれも目安値である点に注意。業態によってバック設計が大きく異なる(ガールズバー=率、スナック=低額固定が目立つがレンジは広い、ホスト=総売上バック/シャンパン中心)ほか、バック発生条件(本指名のみか、フリー・場内でも付くか)も店舗ごとに異なり一般化できない。とくにスナックの「小計5%」はシャンパン(ボトル)バック率の目安であり、グラスのドリンクバック率と取り違えないこと。
よくある質問
- キャストドリンクとハウスボトルの違いは?
- ハウスボトルは客自身が飲むための飲み放題やセット内のお酒で、キャストドリンクは客がキャストのために奢る別会計の有料ドリンクです。キャストドリンクは注文されると客の会計に加算され、ドリンクバックの対象になります。
- キャストドリンクは必ずお酒を飲まないといけない?
- 多くの店ではキャストが自分でアルコールかソフトドリンクかを選べるため、無理に飲む必要はないとされます。注文自体が売上・バックの対象になります。ただし店舗ごとの運用によります。
- スナックのキャストドリンクのバックは安い?
- スナックではグラスドリンクのバックが1杯100〜200円前後の固定額・低めとされる一方、店によっては売上の10〜30%や1杯300〜1,000円固定の例もあり一概には言えません。よく見かける『小計5%』はシャンパン(ボトル)のバック率の目安で、グラスのドリンクバック率とは別物なので混同に注意してください。
出典(10件)・監修
監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。
- https://niau.jp/blogs/5466/
- https://girlsbaito.jp/single_tgb?id=1054
- https://times.trust-operation.com/drink-management/
- https://times.trust-operation.com/caba-system/
- https://emily-job.jp/column/job/11679/
- https://lounge-tapioca.com/info/2164/
- https://bubbic.com/column/drink-back/
- https://lounge-steward.com/blogs/8089/
- https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9B%E3%82%B9%E3%83%88%E3%82%AF%E3%83%A9%E3%83%96
- https://www.oremichi.com/hostbu/magazine/15/