GLOSSARY / 水商売用語

育て中そだてちゅう

業界スラングhost

「育て営業」の進行中の状態を表す業界の隠語。

定義

「育て営業」の進行中の状態を表す業界の隠語。ホストやキャバ嬢が、まだあまりお金を使わない客(細客)を、時間をかけて少しずつ単価や来店頻度を引き上げ、太客・エースへと「育てている」最中であることを示す。恋愛感情で一気に詰める「色恋営業」に対し、信頼関係や居心地のよさを足場にして静かに支出を引き上げるのが「育て営業」で、その途中段階が「育て中」。スタッフ間で「あの客はまだ育て中」のように使われる。

読み・由来

読み:そだてちゅう

「育てる/育て営業(そだてえいぎょう)」の進行形・状態表現。客を太客に「育成する」という比喩に由来する。なお「育て」という言葉自体は二通りの使われ方が確認できる二義語で、注意が必要:(1)主にホスト・キャスト側が「客を太客に育てる」営業手法を指す用法(本来の「育て営業」。見出し語『育て中』はこちらの進行状態)。(2)客側が「まだ売れていない新人ホストを指名・応援して成長を見守る」楽しみ方を指す用法(推し活に近い)。両者は主体が逆で意味も異なるため、主要な業界用語集でも混同しやすい語として区別して解説されている。

使い方(例)

「あのお客さん、まだ育て中だから今は無理に煽らないで」/「細客だけど見込みあるから育て中。半年かけて太客にする」

業態による違い

ホストクラブ・キャバクラ(およびガールズバー等の水商売全般)で広く共通して使われる。ホスト業界では「太客・エースに育てる」、キャバクラでは「財布のヒモを少しずつ緩めさせる/自然に多く払ってもらうよう関係を深める」というニュアンスで語られるが、概念はほぼ同一で業態差は小さい。なお一次情報で確認できる範囲では「育て営業」を店側の営業手法として明記するのはホストクラブ系の用語集が中心で、キャバクラでの用例はやや少ない。

夜レジでの扱い

夜レジでは、客単価の推移や来店頻度・指名状況を可視化できるため、店舗側は「どの顧客が初回から関係を深め、来店・単価が伸びているか」を健全な顧客育成・リピート分析の観点で把握できます。データに基づく接客改善やキャスト評価の材料として活用する文脈で関わる用語です(過度な煽りではなく、来店動向の客観的な把握ツールとしての位置づけ)。

相場・注意点

「色恋営業」が短期で一気に高額を狙う手法であるのに対し、「育て営業=育て中」は中長期。複数の業界解説では、月予算を当初の1.5倍以上に変更した/来店頻度が当初の2倍以上になった/担当からのLINEに「特別感」を感じる頻度が増えた、などが「育てられている(育て対象になっている)」サインとして挙げられている。色恋営業より穏やかで気づきにくいぶん、依存や経済的破綻のリスクが指摘される手法であり、利用する側は予算管理を意識したい。

よくある質問

「育て中」は客側が使う言葉ですか?
見出し語の「育て中(=育て営業の進行中)」は、ホストやキャスト側が、客を太客に育成している最中であることを指して使う隠語です。ただし「育て」という言葉自体は、客側が新人ホストを指名・応援して成長を見守る楽しみ方(推し活に近い)を指す用法でも使われており、こちらは主体が逆の別の意味です。文脈によって店側・客側どちらを指しているか変わる二義語なので、どちらの意味で使われているか注意して読み取る必要があります。
「色恋営業」とは何が違いますか?
色恋営業が恋愛感情を使って短期で一気に高額を狙う手法なのに対し、「育て営業(育て中)」は信頼関係や居心地のよさを足場に、中長期で少しずつ単価・来店頻度を引き上げていく点が異なります。
出典(7件)・監修

監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。

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