① 夜レジの商品マスタでできること
商品マスタは「商品名」を登録するだけのリストではありません。夜レジは1商品ごとに、カテゴリ・売価・原価・指名別の4バック単価(場内/本指名/同伴/フリー)・本指名限定バック・ポイント加算まで持てます。会計で商品を打つと、これらの値が自動でバック計算・売上分析に流れるため、商品マスタを正確に組むことが「夜レジ運用の土台」になります。
② カテゴリ管理 ── シャンパン・キャストドリンク・フードを体系で分類
商品カテゴリは店舗ごとに自由に設計できます。一般的には「シャンパン」「ウイスキー」「焼酎」「キャストドリンク」「ボトル」「フード」「セット料金」「延長」「指名料」などのカテゴリで管理します。カテゴリ単位での売上集計・原価集計が可能なため、利益率の高いカテゴリ・出ない商品を一目で把握できます。
- カテゴリ別売上分析 どのカテゴリが売れているか、どこに利益が出ているかが見える。
- カテゴリ単位の表示制御 注文画面ではカテゴリでグループ化、迷わず選べる。
- 27品目を超える柔軟な追加 標準で27品目に対応、自店の独自商品も追加可能。
③ 価格と原価を1商品ごとに設定 ── 売価・原価を別管理して1円精度
「いくらで売っているか」だけ管理しても、利益率は分かりません。夜レジは商品マスタに原価フィールドを持ち、売上分析では 注文金額 − 原価 = 利益 として自動算出します。これにより、シャンパンのような高価格・高原価商品と、キャストドリンクのような低価格・利益率の高い商品を、同じ集計の中で比較できます。
セット料金や延長料金は商品ではなくセット定義として別管理ですが、これも夜レジの料金マスタで1円精度で管理されます(料金設定の詳細は 料金・税設定 を参照)。
④ 指名別の4バック単価設定 ── 場内・本指名・同伴・フリーで個別に
これは競合の薄いPOSにはない、夜レジ特有の細かさです。1つの商品が場内・本指名・同伴・フリーの4つのバック単価を別々に持てるため、会計時に「どの指名で出した商品か」が分かれば、夜レジは自動でその指名区分のバック単価を採用します。
場内:2,000円/本指名:3,000円/同伴:2,500円/フリー:1,500円
⑤ 本指名限定 backFee / points ── 本指名キャストにのみ追加報酬
本指名キャストには通常の指名別バックに加えて、商品ごとに backFee(追加バック額)と points(ポイント)を持たせられます。ポイントは スライド時給 のポイントベース時給の算定にも使われるため、「ボトルを売ったキャストの時給が上がる」というインセンティブ設計が可能です。
競合のPOSでは「バックは率で一律」「ポイント設計は別ツール」というケースが多く、商品マスタ・バック・ポイント・時給がここまで連動するシステムは限られます。
⑥ ボトル管理との連動 ── 売った瞬間に在庫・キープへ
ボトルキープ管理(顧客・ボトル・ヘルプ管理)は商品マスタと密に連動しています。商品マスタの銘柄情報がボトルキープレコードに紐づくため、「どの顧客がどの銘柄をいつキープしたか」を商品マスタの情報からそのまま追跡できます。期限切れ警告(既定14日前)・保管日数(既定90日)の自動計算も、この連動が前提です。
⑦ 商品マスタの改定と「過去不変」の原則
「先月、シャンパンの値段を変えたら、確定済みの売上集計や給与までさかのぼって変わってしまった」——これは経営判断とキャストの信頼を同時に壊します。夜レジは商品マスタの値を会計時点でその時点の値をコピーするため、改定後も過去の数字は守られます。これは仕様書レベルで設計に組み込まれた「過去不変」の原則です。
同じ思想は キャストバック自動計算・給与計算・売上分析 でも一貫しています。
⑧ 監査ログで「いつ・誰が・どう変えたか」を全記録
商品の価格・原価・バック単価は売上と給与の根幹に直結します。これを「いつ・誰が・どう変えたか」が追えない運用は、内部統制の観点でリスクです。夜レジは商品マスタを含むすべてのデータの変更を監査ログに残すため、税務調査・トラブル時の説明責任に応えられます。詳細は 権限管理・監査ログ をご覧ください。
⑨ 業態別の商品マスタの組み方
業態によって、扱う商品の種類・バック体系が異なります。夜レジは同じ商品マスタの仕組みで、業態ごとの違いを設定で吸収します。
- キャバクラ/ラウンジ シャンパン・キャストドリンク・フード中心。指名別の4バック単価を細かく設計。
- クラブ・ホスト 高額シャンパン・コニャック・ヘネシーなどブランドボトル。本指名限定バック + ポイントでインセンティブ設計。
- スナック/ガールズバー 商品数が少ない店舗でも、原価・バックの基礎データを正確に持つだけで売上分析・利益計算が正確に。
⑩ 一般POS(スマレジ等)の商品マスタとの違い
| 項目 | 一般POS | 夜レジ |
|---|---|---|
| 商品名・カテゴリ・価格・原価 | ○ | ○ |
| 指名別の4バック単価 | 非対応 | 場内/本指名/同伴/フリー |
| 本指名限定の追加バック・ポイント | 非対応 | 商品ごとに設定 |
| ボトルキープ連動 | 非対応 | 商品マスタからキープへ |
| 過去不変(伝票時点凍結) | — | マスタ凍結で完全保護 |
| 監査ログ | 限定的 | 全変更を追記専用記録 |
⑪ よくある質問
商品マスタにはどんな項目を登録できますか?
標準で何品目に対応していますか?追加はできますか?
指名別の4バック単価とは何ですか?
本指名キャストに追加のバックやポイントを付けられますか?
商品の価格・原価を改定したら、過去の売上や給与は変わりますか?
商品マスタの変更履歴は残りますか?
ボトルキープと商品マスタはどう連動しますか?
商品の利益率は自動で見られますか?
一般POSの商品マスタとは何が違いますか?
本記事は夜レジの実際の管理画面・データ仕様にもとづきます。著者:中込 洸(日富士貿易 代表/水商売向けクラウドPOS「夜レジ」統括)/会社情報・特商法表記/最終更新:2026年6月。
