定義
路上や繁華街、SNSなどで女性に声をかけ、キャバクラ・クラブなどの水商売や風俗、AV事務所などで働くよう勧誘し、提携店舗に紹介する人(スカウトマン)、またはその勧誘行為そのものを指す。紹介した女性が入店・稼働すると、店側から紹介料(マージン)を受け取る仲介業者にあたる。文脈によって「人」を指す場合と「勧誘行為」を指す場合の両方で使われる。
読み・由来
読み:すかうと
英語 scout(人材を探し出して勧誘する人・偵察する意)からの外来語で、芸能やスポーツのスカウトと同語源。水商売業界では「夜職専門のスカウトマン」を指して単に「スカウト」と呼ぶことが多い。漫画・ドラマ『新宿スワン』が歌舞伎町のスカウト稼業を描いたことで、世間的な知名度が上がった語でもある。
使い方(例)
「歌舞伎町でスカウトに声かけられたけど、ちゃんとした会社か怪しい」「あの店はスカウトの買取単価が高いから、紹介が集まりやすいらしい」
業態による違い
報酬体系が業態で明確に分かれる。【キャバクラ・水商売系】は「買取制」が中心で、女性が入店後一定期間(10日程度)勤務すると1回だけ紹介料が発生する。相場は女性のルックスや店ランクで変動し、1人あたり数千円から10万円程度(資料により5〜15万円とも)。会社とスカウトで折半する場合が多い。【風俗・AV系】は「永久バック(スカウトバック)制」が中心で、女性が稼働し続ける限り、稼いだ額の10〜20%(資料により10〜15%)が半永久的に支払われる不労所得型。AV系は紹介料がキャバクラの約10倍とされる。近年は体験入店でも1名1〜2万円の「体入バック」を出す店も増えている。
相場・注意点
報酬は完全歩合制とされ、出典によって月収レンジに大きな幅がある(新人で月数千円〜、トップクラスは年収1千万円超との数値もあるが、スカウト業者系メディアの自己申告的な数値が多く、誇張の可能性に留意)。買取・永久バックの金額や歩合率も店ランク・契約・時期で大きく変動するため、相場はあくまで目安。重要な注意点として、路上での客引き・勧誘(路上スカウト)行為は条例で規制されている。新宿区の「客引き行為等の防止に関する条例」は2013年(平成25年)9月1日に施行され、路上スカウト(勧誘行為)も禁止対象に明記されたが、当初は罰則規定がなく、過料(5万円以下)などの罰則は2016年(平成28年)4月1日改正・同年6月1日施行で初めて導入された(条例名・施行年・罰則導入時期は新宿区公式資料で確認できる)。これとは別に、東京都・大阪市・川崎市などの迷惑防止条例でも客引き・勧誘行為が規制対象とされている。路上での風俗・AVへの勧誘は、新宿区条例のように地域の条例で禁止されている場合が多いが、全国一律の禁止規定があるわけではなく、合法性は地域・態様によって異なる。なお「キャッチ(客引き)」と混同されることがあるが、本来キャッチは客の勧誘、スカウトは働き手(女性)の勧誘で対象が異なる。 なお2025年6月28日施行の改正風営法(法第28条第13項)により、性風俗店がスカウトに従業者紹介の対価(いわゆるスカウトバック)を支払う行為は、6月以下の拘禁刑または100万円以下の罰金付きで禁止された。本項の風俗・AV系『永久バック(スカウトバック)制』の記述は規制前の業界構造を説明するもので、現在は当該支払い自体が違法となる点に留意。ただしスカウト行為そのもの(勧誘・紹介活動)が全面的に違法化されたわけではない。
よくある質問
- スカウト経由で入店すると、給料からお金が引かれるの?
- 業態によって異なります。キャバクラなどの「買取制」では店が紹介料を負担し、女性の給料から直接引かれないのが一般的です。一方、風俗系の「永久バック制」では、女性が稼いだ額の10〜20%程度が継続的にスカウト側へ支払われる構造のため、実質的に取り分が減る場合があります。契約条件は事前に確認するのが安全です。
- スカウトとキャッチは同じもの?
- 混同されがちですが、本来は別物です。スカウトは店で働く女性(働き手)を勧誘するのに対し、キャッチ(客引き)は店に来る客を勧誘します。対象が「働き手」か「客」かで異なります。なお路上での勧誘・客引き行為は、新宿区の客引き行為等防止条例や各地の迷惑防止条例などで規制対象となっています。
出典(6件)・監修
監修:中込 洸(日富士貿易 代表/夜レジ統括)。業務用語は実機仕様、相場・スラングは複数の業界情報を突合し敵対的レビューで検証。最終更新:2026-06-19。